大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)932号 判決

刑の執行猶予の言渡を取り消されることなくして猶予期間を経過したときは、刑の言渡がその効力を失うことは刑法第二七条の明規するところであるが、そうであるからといつて、その有罪の判決の言渡を受けたという事実そのものまでなくなる訳ではない。原審公判において副検事が所論のように「被告人の前科を明らかにするため」と述べたのは、この刑の執行猶予の言渡を受けた事実があつたことを明らかにするという趣旨であつたと認めるべきであり、且つ原審がかかる事実を、その猶予期間の経過後に証拠により明らかにしたからといつて、これがため所論のように裁判官が偏見を抱くに至つたと認めることもできない。従つて原判決には所論のような違法はない。

論旨は理由がない。

(本件は審理不尽、理由不備にて破棄)

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